2010年4月 8日 18:58 | その他
鳩山政権が誕生して7カ月が経過した。この間に示された政策や閣僚の発言からわかることは、アンチビジネス、アンチグローバリズムの政権だということだ。国内的議論のないまま示されたCO2の25%削減という突出した数値目標、製造業への派遣禁止、最低賃金の引き上げ、さらには郵貯の預入限度額の大幅引き上げ等々。民間企業の足を引っ張る政策が目白押しだ。最終的に発生する膨大なコストの負担を誰がするのか?付加価値をどのように生み出すのか?また、この政権には世界で戦うビジネスの厳しさに対する想像力が悲しいほど欠けている。例えばバンクーバーオリンピック。浅田真央選手は才能に恵まれ、大変な努力し、全力を出し切ったが、残念なことに韓国のキム・ヨナ選手に敗れてしまった。スポーツの分野では世界の厳しさを日常的に実感しているが、ビジネスの世界の国際競争も熾烈を極める。民主党の日本企業に手枷足枷をする政策で、グローバルな競争に勝てというのは、浅田選手の足に鉛のおもりをつけてキム選手に勝てというに等しい。グローバルな競争を強いられる日本企業は、このままでは日本から出ていかざるを得ないだろう。結果、雇用も失われる。外需から内需へという鳩山政権のスローガンもナンセンスだ。こども手当などの分配政策で経済が持続的に成長することなどあり得ない。
我々は、世界で戦える分野の企業をさらに強化し、国際競争に勝つための政策を総動員するべきだ。研究開発の促進や世界基準に合せた法人税減税実施。世界で勝つために企業の統合なども視野に入れたターゲティングポリシーも検討。また、日本の競争力を高めるインフラ整備も思い切ってやる。例えば成田空港―羽田空港-東京駅-成田空港の環状リニアを整備する。15分前後で結ばれた二つの空港を一体運用することによりアジアのハブ空港を目指す。建設資金は、乗数効果1.0を大きく下回るこども手当半年分の予算でまかなうことができるだろう。さらには永年蓄積してきたリニアの技術を海外に売り込むことも視野に入れる。地域経済を再生するために、世界の企業を誘致しやすくするための法人関連減税特区創設、自治体が企業を誘致するために対象企業に直接エクイティを入れられるようにする規制緩和。地域のお金を地域に投資する'地域再投資法'、さらにその派生型としての公共投資の一定割合を地域の企業に発注する、ナショナルチェーンの小売業者が一定割合地域の産品を仕入れることなどをルール化する'地域調達法'なども検討する。急成長するアジアの需要を日本の中小企業が取り込めるようにする政策として、ワールドワイドなBtoBサイトを活用し、そこに参画する企業に代金決済など金融支援や貿易実務支援、物流支援などさまざまな支援策をオプションとして整備する。日本独特かつ最大の障壁である言葉の問題も、日本の得意とする翻訳ソフト×音声認識技術×ウエラブル(超小型)コンピューターに集中投資をして、観光地の年配のスタッフも海外からの観光客に問題なく対応できるようにする。日本の技術と英知を活かし、夢のある未来を描く経済成長戦略を示していきたい。
-出展:フジサンケイビジネスアイ4月8日版-