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【秘書ログ】 国有地の値引き交渉記録はなぜ廃棄されたのか

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2017年3月28日 18:05 | 秘書ログ

 大阪府豊中市の国有地を学校法人に売却するに当たり、売買価格が大幅に値引きされたことが注目を浴びている。この問題については、自民党内でも「国有地は国民の財産で、不当に誰かの利得になっていいはずはない。政府・与党としてきちんと解明すべきものだ」などの意見が聞かれる。だが、真相解明の糸口になるはずの財務省保管の値引き交渉記録は既に廃棄されていた。
 なぜ交渉記録は廃棄されたのか。何かを隠蔽するためではないのか。誰かの重大な判断ミスがあったのではないのか。あとから文書が見つかったりすると国民は疑心暗鬼になる。私も業務を遂行する上で、官僚の隠蔽体質を目の当たりにしたことがあるが、一方で愚直なまでに官僚の遵法意識が高いことも認識している。そのため、当該文書の保存期間が1年未満というルールを守って廃棄しただけということもあながち嘘とは言えず、そもそものルール、この場合はどの文書をどの期間保存するか、あらかじめ詰めておくのが王道だ。では、財務省内のルールを作ったのは誰か・・・。
 行政機関の職員が、職務上作成・取得した文書や電磁的記録で、組織的に用いるものとして当該機関が保有しているものを行政文書という。行政文書の管理ルールは長らく府省庁ごとに定められていたが、平成21年6月に情報公開法に対応するため公文書管理法ができたことで、立法府である国会のコントロール下に置かれた。とはいえ、同法は取り扱いの大枠を規定するだけで、細かい内容は今も各府省庁の規則に委ねている。
 実は、同法の施行後、財務省の行政文書管理規則を定めたのは、民主党政権時代の野田佳彦財務大臣。この規則は文書の種類ごとに保存期間を定めているが、ここに明記されていない文書は作成から「1年未満」の任意の時期に廃棄することが可能となる。本来は、官僚のほしいままに文書が廃棄されないよう、これら内部規則の起案書が上がってきた際、立法側が厳しいチェックをしなくてはならない。しかし、現実には、政務三役(大臣、副大臣、大臣政務官)が官僚の持ってくる数多くの案件を理解して決裁するのは難しい面もある。
 南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に従事している陸上自衛隊部隊の日報の廃棄問題も同様で、防衛省の規則は、同じく北澤俊美防衛大臣が定めた。日報そのものが歴史的に重要な行政文書と判断するならば、あとから規則を改正して国立公文書館で保管することもできる。
 現実として政権交代が行われるようになった今、かつての政権党が現在の政府のガバナンスを責め立てても、それは直ぐにブーメランとなって返ってくる。必要なのは、国会議員が官僚機構をどう統治していくかという建設的な議論だ。平議員の経済産業大臣政務官や内閣府副大臣在任時の仕事ぶりからすると、政務三役は国会議員だからこそできる政策転換や省庁横断的な対応など大局的な仕事に注力すべきと実感している。顧みれば、平成26年5月に大臣補佐官のポストが新設された際、野党は「焼け太り」と批判したが、これらの政治任用ポストを機能させることが重要ではないか。この政治主導のための大臣補佐官の積極的登用というのは、平議員の持論である。〈秘書W〉

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