【インターンによる発信 『若い声』】 私の国会改革

2018年12月11日 17:26 | 若い声

 昨日、臨時国会が閉会した。この臨時国会では、自民党の小泉進次郎議員が事務局長を務める超党派議員連盟「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」が、①国会審議の際に使用する資料をペーパーレス化してタブレットを使用する、②党首討論を夜間開催する、③女性議員の出産時に代理投票やネット投票を認める、といった三つの提言をとりまとめ、高市早苗衆議院議院運営委員会委員長に申し入れを行った。今国会中に実現はしなかったが、私は特に「②党首討論の夜間開催」は素晴らしいアイディアで是非導入してほしいと考える。というのも、国会はもちろん国家の重要な課題や提出された法案を審議する場所だが、国民に議論を見せる大切な場所でもあるからだ。現状の平日昼間の開催では視聴者数が限られてしまう。また、これは私の提案だが、更に広く国民に周知するため、党首討論を国会以外の例えば大学や地方で開催するのはどうだろうか。総選挙時、選挙区で候補者の討論会を見たが、迫力があり、政治への関心がさらに高まった。セキュリティの問題はつきまとうが、永田町だけで閉鎖的になってほしくはない。
 ところで、国会審議のニュースを見て、うんざりする人も多いのではないだろうか。野党議員はクイズのようなレベルの低い質問をするし、一方の政府答弁もぶっきらぼうだ。なぜこのような国会になっているのか。それは国会において法案の大きな修正が加えられることがほとんどないからではないか。私はインターンで、自民党の部会と呼ばれる政策を審議する場などに、代理や手伝いなどで出席させてもらったが、与党では政府が法律・予算案を国会に提出する前に審議し、場合によっては修正まで行う。例えば卸売市場法改正案は自民党内での激しい議論の末に大幅に修正され政府から提出された。それは、卸売市場の過度な自由化が逆に卸売市場の調整機能を失わせ、消費者にも生産者にも不利益になるためであった。こうしてみると民主主義は機能しているように感じるが、こうした議論は完全に非公開か冒頭だけ公開という場合が多いので、国民との距離は遠く、政策決定の透明性があるとはいえないのではないか。
 以上の審議の仕組みを踏まえて更に二つの提案をしたい。一つ目は事前審査をなくし政策決定の透明性を高めるため、昨年自民党議員が要望を出したように、与党にも国会の質問時間を十分配分すること。事前審査するよりも国会で議論をオープンにした方が有権者に実績を説明しやすいというメリットを感じられるだろう。この結果、政策決定の透明性が増すのではないか。二つ目は会期制を廃止して通年で国会を開き法案をいつでも審議できるようにすること。ドイツやフランスでは議員の任期が一会期になっていて審議未了で廃案といったことはほぼ起こらない。国会を通年にすれば野党による会期末を狙った遅延も与党による安易な採決も減る。多くの国民は永田町の駆け引きに興味はない。この提案は各国会改革の提言に入っていないが、与野党双方にメリットがあると私は考えている。
 国会審議は国民に選挙の際に選択肢を与える場として重要だ。その意味で国会がもっと開放的であることは必要で、国会が国民により注目されれば民主主義は深化すると思う。

(インターンH・N)

par_128025_01.jpghttps://www.jimin.jp/news/parliament/128025.html

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