第102回カフェスタトーク【カフェ・カンパニー代表 楠本修二郎さん】

2015年3月16日 12:05 | カフェスタトーク
 情熱と才能に溢れた人達のクリエイティブ・コミュニティー「WIRED CAFÉ」。音楽、アート、カルチャー、スポーツ、フード、これらを包含した多様なカフェを日本と香港に79店舗展開しているカリスマ的経営者・楠本修二郎さんが今回のゲストです。
 内閣府のクールジャパン推進会議のメンバーでもある楠本さんが、主宰するカフェ・カンパニー代表としての視点から欧米の新しいクリエイティブ都市を俯瞰した後、平議員と関わりの深い都市・大田区の未来デザインに言及します。

 楠本氏は、代表を務める「カフェカンパニー」で飲食店を経営する一方、同社が一級建築士事務所でもあることから、飲食・設計面・デザイン面から都市開発に携わり、その観点から世界を見ているという。
 1989年の壁の崩壊により、ベルリンには世界から名だたる建築家、デザイナー、クリエイターが集結したが、当初はそれほど仕事が無い。結果、雑居ビルやシェアハウス、それにオフィス、アトリエ、カフェ、クラブに分散したことで、ベルリンは新たにクリエイティブ都市に生まれ変わっていったと分析した。
 アメリカについては主に、NEXT NEW YORK構想を説明した。ニューヨークは、2012年のオリンピック招致活動に合わせて、かつて危険地帯と言われた工業地帯ブルックリンを、食、アート、ファッションの最先端エリアへと再生した。これは、古い資産を活かしつつ、新しい時代の味を加えた都市開発・商品開発により成功を収めた事例であったが、楠本氏は、大田区は都心部と空港との間に立地するというブルックリンとの類似性から、日本のブルックリンになる可能性があると"大田区Brooklyn化計画"を示し、平議員もこれに賛同した。
 具体的には、地元企業とアーティストが遊休資産となっている集合住宅をリノベーションし有効活用する。大田区生まれのブランド「MADE IN OTAKU(大田区 = オタク)」を作り世界に発信する。大田市場に築地のような場外市場を作り新たな日本の台所にする。羽田空港を利用する旅行者が往きと帰りに大田区を循環し楽しめるよう海上インフラを整備する。以上のような楠本氏の11項目にわたる"大田区Brooklyn化計画"が提示され、その具体化に向けて平議員と楠本氏の熱い議論が続いた。

PAGE TOP